離してなんかやるかよ。
「翼!?」
翼はあたしと一緒にオムライス食べる約束した友達。
翼にはお母さんとお父さんが海外に仕事で行くこととあたしがお父さんの知り合いの家で住むってことは言ってる。
知らせたときは翼は辛くない?大丈夫?ってあたしを心配してくれたけど大丈夫だよ!ってあたしは言った。
その時に金曜日パーティーもするしオムライスも食べるよ!と言った。
「わ!柚來すごいいい匂いする!」
あたしに抱きついた翼はそう言ってニコニコしている。
あー、チョコレートみたいないい香りだよね!
いつついた知らないけど…
「でしょー」
と笑ってみるあたし。
すると翼は
「でもこれどこかで匂ったことある」
と言った。
どこかで!?
まあチョコレートみたいな香りだししょっちゅう匂うことはあると思うけど…
今日あたしチョコレート食べてないしチョコレートの匂いつくなんて考えられない。
そう思ってたら翼はちょっと間髪を入れてなにかを思い出したように
「あー、そうそ!この匂い神崎の!」
って言った。
「え。神崎って!?」
神崎ってチョコレートがあるの!?
そんなのあたし食べたことないよ。
「柚來知らないの~?」
知らないの~?って知らないよ!
知らないとおかしいのかな?
神崎って有名なチョコレートなのかな!?
だけどなんでその神崎っていうチョコレートの匂いがあたしについたんだろう。
あたしは翼に「知らないよー!」って言う。