離してなんかやるかよ。
それにしても大雨だし風が強いね…
もはや嵐だね…。
ゴロッ
ひぃー!
今稲光みえた!
雷鳴った!
なんか怖いな…
早く帰ろう…
そう思ってあたしは走ろうとした時だった。
…ん?
紅葉の葉っぱが枝についてる木の下に同い年ぐらいの男子が雨空を見上げながら立ってた。
雨宿りかな?
傘持ってないし。
気になってあたしは雨宿りしてる人の所に行った。
「木の下で雨宿りするの危ないですよ?雷も鳴ってますし。雷木の下に落ちたら命ないですよ」
そう言って傘を渡した。
この前動画サイトでみたホラー映画が木の下で雨宿りしてる女子が雷に打たれて死んでその亡霊が男子生徒にのりついたって話だったから雨宿りの下いると
いろんな意味で危ないよ。
「…あ、え。俺傘風に飛ばされちゃったんです……だけど」
彼はシャイなのか俯いて小さな声で言った。
雨音がうるさくてあんまり聞こえないんだけど
「傘飛ばされちゃったんだ。風の威力今半端ないもんね!それにあたしは大丈夫だよ」
こっから家かなり近距離にあるし!
傘は100円ショップで買った安物だしあげるよ。
そう言ってあたしは彼の元から去って濡れて家に帰ったんだー…
「あの人…」
彼が何かを言ってたけどあたしには無論聞こえなかったー…