離してなんかやるかよ。


「な…直谷榛陽(なおや はるひ )です。よろしくお願い…します」




「じゃあ直谷お前の席は宇佐美の隣だ…」



ええっ!?


あたしの隣は松本くんだよっ!?



だけどもう片方の隣の椅子は空席で…


ええっ。


お隣!?



「あ、久しぶり…」



先生の案内と共にあたしの真横に座る青少年。



久しぶりって言ってるけど昨日ぶりだよ!



「き、昨日ぶりだね~」




ニコニコ笑うあたし。


そんなあたしを誰がすごく気に食わない様子で見ていたー…




休憩時間。




「なごやくんだっけ?昨日ちゃんと帰れた!?」



「あ、お陰様で傘も飛ばされることなく無事に帰宅できました…。それと…名古屋じゃなくて直谷…」




「え…あぁごめん!」



「それと俺のこと…「なぁ柚來」




あたしは隣の席の青少年、直谷くんとお話してたら後ろから誰かに声をかけられ首襟を掴まれた。



「うぎゃっ!」



誰かの正体は颯。



なんせ声で颯だってわかるしこんな悪質な事、颯以外の人がする訳ない。




それに「お、颯じゃん!やっぱりお怒り?」って松本くんが意味不明なことをお隣で言っているから。



そして…



颯の香水の甘い香りがしたから。




「颯!突然なにするの!?痛いじゃん」



「はぁ?うるせ」


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