離してなんかやるかよ。
直谷くんはひとりで直谷くんは弁当持ちながら「食堂、俺行こうとしたんですけど…場所わかんなくて…」って言った。
食堂わからないんだ。
まあそれもその筈。
転入初日だもんね。
というか失礼かもしれないけど…
「なんで食堂で食べるの?」
教室でいいじゃん。
教室は空っぽっていうほどでもないけど生徒あんまり居ないし。
食べる場所いくらだってあるよ。
「俺の椅子に…誰か座ってて…」
「あ、そうなんだ!?」
なるほど。
直谷くんはここ俺の席なんですけど…ってなかなか言えなくて教室じゃない食堂で食べようと思ったんだろうね…。
「だけど空席他にもたくさんあるから教卓でもどこでも自由に座って食べればいいのに!」
「あ、その発想俺思いつかなかった…」
そうなんだ!
直谷くんって案外抜けてるのかな?
教卓でもってところにツッコミしなかったし。
なんか面白い子ですな…。
気に入った。
直谷くんとあたしお友達になりたい…。
「直谷くん。良かったら一緒にご飯食べる?」
「え…。いいの?やった!」
「うん!じゃああたしパン買ってくるから…「あのさぁ」
直谷くん面白い子だしあたしの友達も気に入ってくれると思うから良かったら仲良くなってほしいなぁとも思ってそう言ったら喜んでくれてあたしは今度こそパンを購入しに行こうとしたらー…
「うげっ!」
またもや首襟を掴まれた。
ふわっと甘い香りが漂う。
あたしの首襟を掴んだのは颯…。