離してなんかやるかよ。
わ!美味しそう!
オムレツ入ってるし…!
「いただきます!」
あたしは弁当を食べながら
「あ、そう言えぶぁ、あたじじこじょうばいまだだったぼふぇ」
直谷くんに自己紹介してなかったのでしようとすると
「食べながら喋るなって母さん教わらなかった?」
って颯に注意された。
ホント颯の言う通り。
あたし小学時代しょっちゅう先生にも注意されてたじゃん…。
なのに未だにやらかしまうってお子様過ぎる…。
「やっぱり変わってない…」
いま直谷くんになにかを言ってた気がしてあたしは直谷くんのほうを向く。
そして直谷くんはあたしの視線に気付き首を傾げる。
「…え、なんでもないっ!というかあたし宇佐美柚來って言います。よろしくね…」
改めて自己紹介はできたけど
直谷くんが何を言ったのか聞けなかったー…
やっぱり気のせいだよね。
そう心の中で思いながら
あたしはお弁当を食べ終えた。
颯のお弁当はとっても美味しかった。