離してなんかやるかよ。

「…っ。限界…」


だけど近くで小声で何かをつぶやいてる颯に



あたしは全く気付かず



直谷くんが食べ終わるのを応援してたんだ…。







「ご馳走様でした」



直谷くんは見事にご飯を食べ終え自分の席にあたし達は戻ろうとした。





「ひぇっ!?」



だけど甘い香りの君に



突然引っ張られ



「え、チャイム鳴る!」




教室を出る。



甘い香りの君は颯。








「どこ行くの!?今から授業だよ!」




そろそろ本鈴が鳴ると言うのに颯は一体あたしをどこに連れて行くつもりなんだろう。



颯の真意や行動があたしにはさっぱり理解できない。




「…」



無視するし!



もしかしてまた怒ってるの!?


またって言い方は烏滸がましいと思うけど。




ほんとにどうしたの?



疑問に思いながらあたしはされるがまま颯に引っ張られたー…。


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