離してなんかやるかよ。
ルームシェア、ドラマとかですごい楽しそうか…。
まあ楽しいちゃっ楽しいかな。
だけど柚來も何も言ってねぇらしいし俺も言わないよ。
きっとバレたらまずいって思ってるから秘密にしてんだと思うし。
俺も秘密にしときたい。
2人だけの秘密の同居。
まあお互いの親は知ってるけど。
「なにも聞いてねぇよ」
「そうなんだ。付き合ってるから何か聞いてるかと思った。でも今日ね、直谷くんは行かないって言ってたけど蒼生と2人で柚來の家捜索しようと思うんだ!」
「…は?捜索って…」
捜索ってどうやって探すんだよ?
つか探しちゃまずいって…。
「それは秘密。神崎くんも一緒に捜索するなら教えてあげるよ」
「いやいやいや俺はやめとくわ」
どんな捜索するのかわかんねぇけど一応これ柚來に言っといたほうがいいよな。
俺は柚來に伝えようととりあえずスマホを制服のポッケから出す。
「…柚來ね、蒼生と近所なの」
あー知ってる。
俺の家のお隣さんだよ、松本。
にしても胡桃、すげぇ顔色わりぃな。
なんか悩んでんの?
柚來と直谷の絡みみたくねぇから一刻も早く窓から離れたいけど
胡桃、柚來の友達だし若干心配。
だから俺は窓辺に背もたれて胡桃に「どうした?」って聞く。