離してなんかやるかよ。

「あ、お前」



するとその時あたしの近くで知ってる声を聞きました。




ん?今のお前!って声知ってる!



なんか聞き覚えがある!



そう思って周りを見渡すと…


うわ…出た。



「生意気なチャラ男…」



うそでしょ。


こいつあたしと雑談でもする気なのかな?


あたしの方へ来るんですけど。


「おい。生意気なチャラ男ってなに?俺チャラ男じゃないよ」



自覚なしのチャラ男さん。


残念ながらあたしはパーティーの準備で忙しいのでスルーさしていただきます。


あたしはケーキの入った箱を片手に自転車を漕ごうとした。


そしたら自転車は傾いてしまった。


グラッ…



「わっ…」


やばい。

このままだとアスファルトに倒れる。


するとふわっと甘い香りがして…。



それはチョコレートみたいな香り。




この香り知ってる。




あたしのカーディガンから感じたあの香り。
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