離してなんかやるかよ。

すごく煩わしい香りです。


だけど今は全然鬱陶しくも煩わしくもなくて。



「大丈夫!?」



あたしとあたしの自転車を支えながらチャラ男は言う。




あ、チャラ男のくせにあたしを助けてくれた。



そのおかげであたしは怪我なく無事で。


案外優しいじゃんか。



って、あ…!



ケーキは!?ケーキは無事!?



ケーキの入った箱を開ける。



ケーキも無事だ…、よかった。



ケーキは全然崩れてなく無事。


「ありがと」



とりあえずチャラ男に癪だけどお礼を言うあたし。




するとチャラ男は微笑んだあとケーキを指さして「うまそ~」と言った。





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