離してなんかやるかよ。
「バイトの先輩からシフト変わってて言われたから俺バイト行くわ」
「えー。颯ホラー苦手なのは知ってるけどまた逃げるの?」
「別に。ほんとにバイトなんだけど?」
それにホラー苦手って知ってんならなんでホラー映画俺がいるのに見ようとしたんだよ。
「そうなの!?颯のバイト先行ってみたい!」
いや絶対着ちゃ困る…。
「あ、俺も行ってみてぇ!」
「ホラー映画はこれ買ったしいつでも観れるからバイト先行こう!」
買ったの?
ホラー映画買うとかすごいな…。
尊敬するわ…。
それにバイト先は…
「来るな」
「えー。颯さん、恥ずかしいんですか?」
「はぁ…?別に」
柚來その言い方図々しいよ。
恥ずかしいんですか?って颯さんってなんだよ。
「じゃあ行こう!」
いやいやいや恥ずかしいんですか?って聞かれたから別にって言ったけど
なんで恥ずかしくないなら行っていいってことになる。
それに本当は恥ずかしかったりする。
やっぱり友達にバイトしてる姿をみられるのは恥ずかしい。
だけど照れて別にって言った。
それを知らないこいつらは完全に行く体勢になっててホラー映画を消してお菓子をひたすらカバンの中に詰めている。
お菓子柚來、みんなにあげるのか…。
まああげてもいいやつなんだろうな…。
そして仕方なく俺はこいつらを連れて少し急いでバイト先へ行った。