離してなんかやるかよ。
♡甘い恋の予感!?
【柚來side】
文化祭初日。
午後の部で白雪姫のコスプレで学校を巡回してます!
そして直谷くんと2人きりです。
さっきまでは翼と松本くんもいたんだけど文化祭ということもあって人混みのため2人とはぐれてしまいました。
文化祭には午前の部、午後の部があってあたしは午後の部で文化祭実行委員の仕事で学校のトラブル等がないかを確認しながら学校を巡回するということを文化祭実行委員の松本くんと2人でする予定だったんだけど
翼はあたしと松本くんを2人きりにしたくないが故についてきてたけどはぐれてしまった。
ちなみに直谷くんはついていきたいと言ってたのであたしについてきた。
颯も来ればよかったのに…。
さっきあたしが接客で困ってた時、颯はあたしを助けてくれた。
颯と久々に話せて幸せだった。
気持ちが高揚して
あたしは颯にまだ嫌われてないかもしれないって思えたんだ。
だから颯もついてくると思ったんだけどなぁ…
それに颯のオムライス美味しそうだったな。
つい「オムライス残したらくださいね!あ、颯のオムライスで!」とかすごい気持ち悪いこと言いそうだったな。
でも颯が作ったオムライス本当に美味しそうだったから食べたかった。
「それにしてもトラブルも落し物もないね」
「そうだね。平和と言えるほどトラブル全くないね…、トラブルないし少し休憩したいしお化け屋敷行こうっ!」
実行委員の仕事も疲れたので休憩を兼ねてお化け屋敷行こうとあたしは直谷くんに言う。
「え…?」
直谷くんはフリーズ状態。
顔にお化け屋敷で休憩するの?ってかいてあるけどぶっちゃけあたしは文化祭でお化け屋敷をやってるクラスがあるからそこに行きたいだけだったりする。
「よしっ!行こう〜!」
*
*
*
そしてあたしは茫然とする直谷くんを無理やりお化け屋敷に連れていったのであった。
「…1枚足りないっっ〜!」
「ぎゃああああ!出た!出た」
だけど入ってた途端、皿を数える妖怪に怖がり走って何処かへ行ってしまった。
すごいな、直谷くんって普段声小さいけどあんなに大きな声でるんだ。
「うらめしや〜」
「お化けさんはお菓子好きですか?良かったらキャンディあげますよ」
あたしは直谷くんとは対照的に全然怖がらなくて
あっという間にお化け屋敷を出た。
すると出口には直谷くんがいて直谷くんは未だにビクビク震えていた。
「わぁっ!」
あたしは後ろから直谷くんの両肩を掴んで脅かす。
「ひやぁあああっ!」
そしたら直谷くんはまたもや普段出さない大きな声量で叫んだ。
「直谷くんビビリすぎだよ」
そう言いながらあたしは学校の巡回を再開しようと歩き出す。
「ビビるよ!もう俺…寿命半分縮んだ」
「大袈裟だよ、あたしなんてお化けさん全員にお菓子あげたよ」
お菓子ってのはキャンディ。
期間限定のキャンディちゃんです。
颯と同居をするってわかった日。
颯の部屋に入ったキャンディちゃん、それの期間限定味その2。
颯の部屋に入ったキャンディちゃんの味とは違う味で期間限定だけどキャンディの名前はおんなじです。
だから期間限定その2です。