離してなんかやるかよ。
「謝らないでよ…、直谷くんは悪いことしてない」
正しいことしたよ。
好きって想いをずるずる引きずってるよりよっぽどダメもとで告白するのはかっこいいことだよ。
あたしも自分の気持ち素直に伝えようって思えたんだよ。
直谷くんに告白されてこの恋とちゃんと向き合おうと思えたんだよ。
告白する勇気が出たんだよ。
ふられたら颯とは友達。
恋愛成就したら颯とはちゃんとお付き合いできる。
直谷くんのおかけであたしもこの恋と向き合う自信が持てたから
直谷くんは謝らないで。
「ありがとう…、宇佐美さんこれからも俺と仲良くしてくれますか?」
「勿論だよ!」
「にしても宇佐美さん指絆創膏だらけだね」
あたしは自分の手を見つめる。
あぁ…。
深夜にトリュフ作ったときチョコレート切ってたら指切っちゃったんだよね。
あと、チョコレートと生クリーム混ぜて加熱してた時火傷しちゃったんだよね。
颯へトリュフ渡して改めて告白しようと思ってトリュフ作ったら。
怪我してばっかり。
そう直谷くんに伝えたら…
「頑張れ」
って背中推してくれた―…。
「柚來、ほら体育館行きなよ」
「…うんっ!」
そして翼にも応援され
あたしは体育館へ向かう。