離してなんかやるかよ。
「修学旅行の班を決める!男女6人組を作れ」
そう、修学旅行です…。
やっぱり高2の大イベントと言えばこれしかないでしょ!!
今はLHR(ロングホームルーム)中で今さっき修学旅行が12月の上旬にあることをあたしは知った。
「…男女6人組って男子6人女子6人だよね。無理だよ〜!」
「お前なに言ってんの?男女で組んで計6人組作れっつってんの」
「お〜!!なるほど!って…颯っ!?」
あたしが自分の椅子に座ってボケーっとしてると颯が目の前に現れました。
「ねぇ宇佐美さん俺と同じ班なろうよ!颯くんも一緒にね!」
今度は隣の席の直谷くんがあたしに話しかけてきました。
「お前と俺もなってやってもいいけどお前はおまけな。つーか何時から颯くんって呼んでいいって言った?」
「だ、だめですか…」
「なにオネェぽくなってんの?」
「宇佐美さんが前やってたら仕方ないなぁーって言ってたから」
「はぁ?それはそれはそれはなぁ…」
なにこれ。なにこれ。
直谷くんと颯いつの間にそんなに仲良しになってたの!?
「とにかく柚來俺と同じ班に…「宇佐美さん俺さ。颯くんと宇佐美さんと同じ班になりたい」
「だから颯くんって呼んでいいなんて言ってねぇよ」
「だ、だめですか…?」
この直谷くんと颯のやり取り何時まで続くんだ。
それに直谷くん最初はすごい大人しかったけど今では颯をいじるまでの明るい性格に進化している!
すごいなぁ〜
っておい。
感心してる場合じゃなくて
「あの!あたし颯と直谷くんと翼と松本くんと組みたいです…!」
高校生最後の大イベントになるかもしれない修学旅行を大好きな人達と過ごしたいです。
「柚來。あたしも一緒の班なりたい」
すると隣の席の松本くんと一緒にいた翼がそう言って
「俺も翼と一緒がいいし颯とも一緒がいい」
「宇佐美さん「柚來が「「言うなら仕方ない。みんなで組むか」」
そして颯と直谷くんも声を揃えて言った。
これで男女5組だ〜!
けど、あと1人女子はどうしよっ…!
「ねぇ私もいれてくれない?」
そこには文化祭で颯にくっついてた女の子がいた。
「三希いいよ」
翼…?
そして翼はそう言ったんだ。
「別に俺もいいけど」
え、颯までっ!?
「おっけ!俺も全然オッケー」
え、松本くんまでっ!?
「柚來いいよね?」
翼…。
「う、うん…」
颯も松本くんも翼もいいって言うならあたしも許可する!
「そこの人はいい?」
「あ、はいっ…」
その三希(みき)って言う人は直谷くんにそう尋ねて
直谷くんは颯をいじってた時の表情とは対照的に最初の大人しい性格でした。
「班は決まったか?じゃあ班で班長を決めて班長がくじ引きして何班を決めるぞ」
え〜!班長って…!
「じゃあ無難に班長はジャンケンで決めようか」
え、三希さんって人なに言ってるんですか…。
ジャンケンで班長決めって無難なんですか!?
あたしジャンケン弱いんですけど。
負ける自信しかないんですけど。
あ、でもこういう時って言いだしっぺが負けるってのがお決まりですよね―…
「じゃんけんぽんっ!」
…―数分後。
「お前後ろのほうの班引けよ。教卓の前の4班とか引いたらどうなるか覚えとけよ?」
あー、はいわかってます。
なんで!!
なんで言いだしっぺの三希さんじゃなくてあたしが班長なんですか!?
ジャンケン弱いからですよね―…
今現在、班長のあたしは颯にとてつもなく怖い形相で脅されくじ引きをしてます。
特別理由はないけどやっぱり窓際や廊下際の後ろのほうの席がいいから3班か8班を引きたいです…。
「お〜!!KI・TA・KO・RE!!」
颯、8班出ましたっ!!
「8班出たよっ!!」
「っち…」
なんで颯舌打ちするの…。
8班出てほしかった颯は何故か舌打ちをした。
まあ理由は謎のままあたし達は席替えを終えました。