離してなんかやるかよ。


「…失礼します」


「へっ!?ヘンタイ~ッ!!女の人の部屋に男なんかっ…って颯!?」



「あ、わりぃ。なんか保健室の先生が柚來と泊まれとかなんとか…」



「そうなんだ」


開いてた部屋にはいった瞬間、柚來が俺に叫んだ。


さっきの寝起きの怖い柚來と意気消沈した柚來はどこにいった。



それにそうなんだって反応薄いな…。



別に俺と2人きりとかなんとも思わねぇのかな?



俺は部屋に荷物を置いてると…



「…颯っ!」



柚來が突然、抱きついてきた。


突然抱きつくとか…


焦った。



…急に甘えてくるとかこいつ酔った?


間違えて酒とか飲んだ?


なわけないか……。


だけど突然柚來が俺に甘えてくるとか…珍しすぎて…




「颯…」



すげぇ声かわいいんだけど?

理性なくなりそう…。


だけど今は修学旅行。



先生にもすぐにロビーに集合って言われてる。


理性を保て、俺!


「…なんでもないっ」



は…はぁ?



俺から離れ柚來は部屋から出ていった…。


柚來はなんで突然俺に抱きついてきたんだよ?



なんでもないとか意味わかんねぇんだけど…。



俺は…疑問を抱えロビーに行った。


ロビーにつくとホテルの管理人が話し始めた。



日本語やっぱ上手いな…



「颯、お前どこいってたんだよ?荷物ちゃんと部屋置いた?」




その時隣にいた松本が俺に話しかけてきた。


「あー、なんか柚來と同じ部屋に泊まることになったから」



「え…!?ってことはお前…」


「あぁ…うん。あいつと部屋にいた」


「同じ部屋ならやっちゃえよ~。まだやってないって翼から聞いたよ?」


え、なに勝手に胡桃言ってんだよ…。

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