離してなんかやるかよ。

え。



あたしがいるのは飛行機雲みえる窓辺。


「あ〜。綺麗だな。今日も飛行機雲が」

とでも言って笑ってみるあたし。



変な人に完全に思われた!


けどこれで大丈夫か~!


そしてお子さん連れのお母さんはどこかに行ってしまったようで


「はあ…」


ため息をひとつき。


その時、お母さんが言った『笑顔』って言葉を思い出す。



あ。


笑ってたらいい事あるから!だよ!

あたしはニヒヒって笑ってみる。


するとまたさっきとは違うお子さん連れのお母さんに変な目で見られた。


えっ!?


なぜに!?



そしてお子さん連れのお母さんはまたどこかに行ってしまったようで


あたしはスマホで音楽を聴こうと思い鞄を開く。


すると目に入ったのはさっきお父さんに渡された物。



それは封筒。


あたしはその封筒をちゃっかり鞄からだし見てみる。


まだ開いてないけどなにか紙が入ってるようで封筒から透けてみえる。



「神崎さんはとてもいい人で…」


あたしは封筒から透けてみえる文字を読む。



ん?


神崎さんはとてもいい人でっ!?





あの生意気で甘党な男チャラ男はいい人じゃないけど。



あたしがアスファルトに倒れそうになったの助けてくれたし



まさか神崎さんってやっぱりあのチャラ男なのかな!?




あたしは神崎さんの正体が知りたくて封筒を開けた。


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