離してなんかやるかよ。

「あたしすごい!すごいわ!シューノンにナンパされるとか!」


「は?お前頭打った?シューノンは今日レコーディングをしてたらしくて、だけど今日マネージャーが誕生日らしくてマネージャーが可愛い雑貨が欲しそうだったから…それでレコーディング抜け出してまで買いに行こうとしたけども何がいいかわかんなかったから近くにいた暇そうなお前に聞いてたわけ。ナンパって有り得ねえだろ」




え、可愛い雑貨……!?



マネージャーの誕生日………?




レコーディング抜け出したの…?



なるほど。



レコーディング抜け出してまでマネージャーを祝いたかったのね…。


「そっか。それならこけし」



あたしはこけしを近くにあった自分のカバンの中から取り出す。



「What?」



「Japanese sundries」


これぐらいなら話せる!



日本の雑貨です!



NYの修学旅行のお守りに日本から持ってきたんです…。




買ったばっかだからまだ新品です。




そしてシューノンは喜んで……




~♪



シューノンの電話は鳴り…



すごい焦ってて多分マネージャーに怒られたんだと思う。



レコーディングを抜け出すとか本当はいけないことだもんね。





「Thanks you」


そう言ってシューノンはあたしの前から離れ……




「あ、待って!写真!Photo!!sign!!please Me!!」




そしてサインをもらって写真を一緒に撮ってあたし達はお別れ。



だけどシューノン、レコーディングした曲楽しみだよ。


いい思い出をありがとう。




「…って一体ここどこ!?」




そうだ、ここは一体どこだ………。


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