離してなんかやるかよ。
「それ着てろよ。んな薄着だと風邪お前も悪化するしほかの奴に、んな姿見せたくねぇから」
「…へっ」
颯の顔がジャケットで見えないけど
今の言葉あたしの心に響いたよ。
ありがと…
「柚來~!パパが車持ってきてくれたからそれ乗ってホテル貰うわよ…ってぎゃ~!おばけ~!」
「違うわ!あたしだわ!…くしゅんっ」
颯をここの別室まで運んだのはあたしのお母さん。
お母さんは案外力持ちだったりする。
そしてそのお母さんは今から熱のあたし達をホテルまで送ってくれると言う。
「ドレスはどうするの?」
颯に借りたジャケットを着て別室を出て
「あ、本当だ!着替えないとっ!」
お母さん天然発言です。
「誰かさんに似て天然」
へっ?颯がそんなことを言っていたけどあたしは誰かさんって誰?って思ったけどあまり気にしないことにしてあたしはお父さんを待たせてるから早く着替えた。
颯にせっかくジャケット借りたのに…。
そしてあたし達はお父さんの待つ車に乗ってホテルへ戻る。
結局…舞踏会もましてや修学旅行も…
熱で意識朦朧としたり倒れたりしてばっかりだったなぁ…。
まだお土産もまともに買ってないんだよね。
I♡NYっていうTシャツは買ったけど…。
他は全然なんだよね。
まぁシューノンに会えたし最高の思い出があるからいいかぁ…。