離してなんかやるかよ。
「あ~。でも今日息子帰り遅いって言ってたわ」
そうなんだ。
帰り遅いんだ。
神崎め、女の子とデートしてるのかな。
全く。
やっぱりチャラいやつだな。
「ところで神崎さん。あたしのスピーカーって知りませんか?」
話を切り替える。
そうだ。
あたしはスピーカーを含んだ荷物を取り返して宇佐美家に帰らなければ。
なんせ神崎とあたしは住むことを頑固否定しているからね。
「荷物なら来てたわよ。これからよろしくね」
え。
いや…
あたしは絶対あいつとは住みませんよ!
これからよろしくねじゃないですよ!
あいつと同居とかあたしにとったら地獄にいるのと同類ですよ!
あたしはスピーカーを主に全てのあたしの荷物を…
「じゃあ玄関から左側の2番目の部屋が柚來ちゃんの部屋だから。あたしはお仕事に戻るから。じゃあね」
「へ!?ちょっ!」
しかしあたしは荷物を取りに来ただけなはずなのに
留守番までしないといけないことになった。
神崎さんはお仕事に戻ると言って神崎家を去ってしまった。
まさかの…!!