離してなんかやるかよ。
「好きだからっ…」
何度も何度も頬を紅色に染めて
好きって言うなよ。
「好きなんてあんまり言うなよ」
「……なんでっ」
「キスしたくなるんだけど」
また理性崩壊させるわけ?
そそってるならキスするけど。
「…え」
「目の下のクマは昨日寝れなかったからだしこのプレゼントはお前に…だからさ」
「え、なんて?」
だからさ。
ほんとこいつ、ばか。
俺は柚來を抱きしめた。
公共の場だろうが、そんなの知らねぇよ。
柚來が持ってた荷物が床に落ちて
卵が割れようがショートケーキが滅茶苦茶になろうが
こいつと離れるより憂鬱なことはねぇから。
俺はこいつと、離れたくない。
こいつが他の男ところにいくなんて考えられない。
つーか…俺がお前を
「……離してなんかやるかよ」