離してなんかやるかよ。
神崎は
「お前やっぱ重すぎ…」
って言いながら起き上がる。
だけどあたしは無論、赤面で。
神崎の言葉は聞きとる余裕なくて…。
キスしちゃった!
しかもまたこれも少女漫画でよくある形で。
神崎とキスとか夢ですよね…。
いやいやいや夢に決まってる。
こんな現実を受け止めれないよ!
驚きとキスの恥ずかしさで胸のドキドキが鳴りやまない。
あたしは突然の出来事に気が動転して鳥肌をたてながらただただ震えている。
「どした?」
すると神崎が震えるあたしを心配したのやら
ぼう然と立ち尽くすあたしの目の前に来る。
ち、近いです…。
事故といえでもファーストキス。
キスしたあとなのかあたしは今神崎とあんまり話したくない。
それ故に神崎から離れようとゆっくりと足を後ろにさげる。