離してなんかやるかよ。

「しょーがねぇな。苺持ってくりゃいいんだろ?」



そう言うとあいつはうん!ってすげぇ笑顔で言った。


キュン…


胸が高鳴る。


あー…。ったく


さっきまでコイツに心えぐられてたのに一瞬で笑顔に胸キュンとか俺単純すぎ。



「苺ください」


俺は店員にそう言う。


すると




「え?苺!?苺だけ!?」


と聞かれた。


まぁ、でしょうね。


苺だけくださいとか有り得ねぇもんね、普通。



「苺だけは無理かな〜」


「あー…そっすか」


無理だろな、普通に考えて。



「あ、神崎」



すると近くから知らない声だけど


俺の名前が聞こえた。


知らねぇ声だし


違う神崎だろーな。


って思ってたら「ねぇ!神崎だよね!?噂のチョコレート香水の!」って真後ろに並んでた子が俺の肩を叩いて聞いてきた。



は?誰?



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