《詩集》白の間に

手紙

『手紙』

寂寞の中の長い追憶

不思議なほど輝いていた日々が
然り気無さを装って
言葉の端に消えようとしている

哀しくて情けなくて
胸の奥に残ってる君を探し出して
無理矢理に笑った

まだ大丈夫
そこに居る
居なくならないでちゃんと

ため息の止まらない
絶望的な底冷えに
私と私の希望が
凍えてしまわないように

ベルが鳴って
走り去って
終わりなんだって

そんな呆気なさで
消えていかないように

ずっとずっと手紙を書いて
ずっとずっと祈って欲しい

望みが幻に終わったとしても
一枚の紙と一行の文は
何年経っても美しいまま

いとおしさを内包して
必ず何処かに残ってくから
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