《詩集》白の間に

気付かない

『気付かない』


赤いマフラー
青い一等星

色めく街は今日も
不幸で可哀想な子供たちを
両手広げて包み込む

貼り付けた優しい顔の裏で
嘲笑う声が聴こえてるのに

君は飄々と欠伸をひとつ

すべて悟ったような眼をして
行ってしまった

『最期くらいは』

なんて邪な気持ちも知らずに
笑顔で手を振ることもせずに
逡巡さえも無く

美しいほど残酷な

『清さと潔さが恨めしいよ』と

飲み込んだ言葉にも

気付かずに

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