ファーストラブ

「じゃあ、お先に失礼します‼」
俺は、シフトが終わって、愛車へと乗った。すると

「おい、雄大。ちょっとこれから付き合わないか？」
同じシフトでプライベートでもリア友の、橋上秀太が車に乗り込んできた

「あぁ、たまには行くかな、いつもの店で良いよな」
俺は、そう言いながら愛車をいつものスナックに車を走らせた

「そういえば、雄大あの娘、栞さんだったけ」
秀太は隣でペットボトルの紅茶を飲みながら、俺に問いかけてきた

「あぁ、今日もいろいろややかしてくれたよ、あんなにドジをする女性もなかなか居ないよな、今日もさ……」
俺は、ちょっと困りながらもたまに笑顔を混ぜなら話をした

「あはは、マジかい、まだ１ヶ月だし、慣れないからね、でも珍しいな雄大が女性のことをそんなに笑顔で話すなんて」

「別に、俺だって女性に興味ないわけじゃないし」
秀太は、茶化すような笑顔でそう言った、それに対して俺は、クールな顔をしながら、そう言った。そんなこんな下らない雑談をしながら、俺達は行き付けのスナックへとつき、お酒を飲みながらまた雑談に花を咲かせていた。そのこと、彼女は少し落ち込み気味にアパートへと帰って行っていた

「はぁ、疲れた。そろそろ本当に迷惑かけないようにしないと」
栞は深いため息をつきながら、心でそんなことを考えながら、ヘッドホンから流れてくる大好きな音楽を聴きながら、足早にアパートへと帰っていた

「あっ、そうだ、たまには教会にでも顔だそうかな、久しぶりにお兄さんにも会いたいし」
栞はそう思い、方向転換して教会に向かった。そして

「あら、栞ちゃん、珍しいね、どうしたの？」

「あっ、美里さん、お兄……じゃなくて、敦さんいますかね？」
教会に着いて、栞は近くにいた、知り合いのお姉さんに問いかけた

「あっ、敦さんなら今日は彼女とデートなんですって」

「えっ？美里さんそれってどういうことですか、敦さんの彼女って……」
栞の顔色が一気に暗くなった、栞に一体何が起こったのか