コドモ以上、オトナ未満。
ココの誕生日の前の晩、俺は自分の部屋で、小さなプレゼントの袋をバッグに忍ばせると、ベッドに横たわった。
プレゼントの準備はオッケー。
ココの誕生日を祝うのに、少しの時間でいいから場所を貸して欲しいとお願いした、京香さんの返事もオッケー。
あとは何だろ。別に何もないよな……
ココがどんな顔して喜ぶかなとか考えると、心臓が高鳴ってなかなか寝付けない。
京香さん、今回はちゃんと裏に引っ込んでてくれるかな。
あのプレゼントをココに着けてあげたら、絶対キスしたくなる。
つーか、する。ココがいやがっても、する。
だって、最近ココが可愛くて仕方がないんだ。
ツンツンしてる時間が減って、俺を見るときなんてとくに、目がうるうるしててさ。
まだ、ココの方からはっきり「好き」って言ってくれたことはないけど。
俺、自信持っていいんだよな――――。
しばらくそんなことを考えていたら、ようやくまぶたが重くなってきて。
とにかく、明日はココの喜ぶ顔が見られますように……
俺はそう願いながら、眠りに落ちた。