コドモ以上、オトナ未満。
俺の切実な気持ちとは裏腹に、ココの姿はなかなか見つからなかった。
電話をしてみても出ないし、家まで行ってインターホンを押すこともしてみたけど、反応はなかった。
明日学校では絶対に会えるはず。
でも、それじゃ意味がないんだ。
今日じゃなきゃ、意味がないのに……
しばらくココの家の前で待ち、けれど空が暗くなり始めた頃、俺は仕方なくその場所を去ることにした。
でも、その前に悪あがきのつもりで、ココを一番よく知るカナコちゃんに、心当たりがないか聞いてみることにした。
たぶん今日も部活だろうから、行き先とか知らないとは思うけど……
『……もしもし。真咲くん?』
「ゴメンね。急に電話かけて。……ココから、何か連絡来たりとかってしてないよね? 今、ココんちの前に来てるんだけど、いないみたいでさ」
しばしの沈黙。
やっぱり、知らないよな……
『……連絡、来たよ。さっきまで一緒にいたし』
……え?
「それホント? 今、ココはどこにいんの!?」
やみくもに探してないで、最初からカナコちゃんに聞けばよかったんだ。
そう思ってほっとしていたのもつかの間。
『……真咲くん、ひどいよ』
電話越しに聞こえたのはココの居場所ではなく、俺を責める言葉だった。