コドモ以上、オトナ未満。
……相手? それにペアって……
心矢の首元に注目すると、銀色にきらきら光って揺れているのは、小さな南京錠。
「……かわいい。そっか。鍵と錠でペアなんだ、これ」
「……気に入った?」
「うん、もちろん」
そう言って微笑めば、ちゅ、と触れるだけのキスが降りてきた。
「ココ」
甘さと熱をはらんだ声で名前を呼ばれて、ドキドキと高鳴る鼓動と、火照っていく体。
「好きだよ」
そして、八年ぶりにささやかれた愛の告白に、思わずじわりと涙が浮かんだ。
「あたしも……好き。もう、どこにも行かないで……」
「ココ……うん。俺はずっと、そばにいるよ。もう絶対離さない」
ぎゅうっとあたしを抱きしめながら、またいろんな場所にキスをしていく心矢。
その甘い感触に身を委ねている間にあたしも服を脱がされ、あたしたちはゆっくりひとつになった。
つないだ指を絡めて、お互いの吐息が重なる。
今までで一番近くに心矢を感じられることが嬉しくて、恥ずかしさもあったけれど、やめたくはなかった。
ふたつの肌色がシーツの上でまじりあって、溶けて。
お互いの鍵と錠がときどきぶつかっては儚い音を立てるのを聞きながら、あたしは心矢の愛を、全身で受け止めていた。