コドモ以上、オトナ未満。


京香さんもそのときのことを思い出したのか、ため息交じりに言う。


「ハッキリする=押し倒す、じゃないでしょ?」

「……我慢してたんだって。それまでずっと。カテキョなんか好きになるんじゃなかったって超思ったよ。毎度あのせまい部屋に二人きりって、中学生男子にとって超ゴーモン」


ぷっつり理性の糸が切れちゃった俺は、京香さんをベッドに押し倒してキスしたんだ。

無我夢中で。

そしたらめちゃくちゃ痛いビンタくらって……

そのことが原因でカテキョを辞めた京香さんがうちに来なくなっても、俺はそのことをしばらく引きずってた。


「もう高校生になったんだから、ココちゃんに対してはそういう方法取らなきゃいいいってだけじゃない。ちゃんと誠意のある告白して」

「……そうなんだけどさ」


あんまり近づきすぎると、自分抑えられなくなりそうで……

そうなったとき、ココに嫌われると思うと、なかなか前に進めなかったんだ。

……で、その結果が、コレ。

情けねーな……俺。


「そんなに気になるなら、そのお友達に探り入れてみたら? 余計傷つく覚悟あるならね」

「探り?」

「“デート楽しんでる?”とか」


……それ、ものすごいバクチだよな。

場合によっては、すげーダメージを負うことになる。

でも……気になる。

ココがいつもみたいにツンツンして、楽しそうにしてなければいい。

それを、確認したかっただけなのに……


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