狼少女
走る 。
ありえないありえないありえない ー っ
心の中で叫びながら走る 。
車の音がする 。
信号の音がする 。
大通りに 出る?
耳を頼りに曲がり角の少ない道を走った。
「えっら ...」
久しぶりに走った 。
しばらくは受験勉強で
家からも出てなかったのに
こんなに走ったのいつぶり だろ 。
疲れるより先に、久しぶりに走った
開放感に浸っていた私 。
しばらく歩くと大通りにでた 。
公衆電話は ない 。
女の店員さんのコンビニも ない 。
ちらっとなかを覗いて 見えるのは
オトコの店員さんばかり 。
どうしよう ...
つて、悩む私の前に見えたのは
可愛いおしゃれなカフェ 。
これは可愛い女の人がいる予感 ...
あまり来たことのない土地に
わくわくを感じながら
カフェの扉を開けた 。