アイドルなんて、なりたくない<font color=
なんて、多少ブラックが入っている。

しかし、表の顔には微塵にも出さない

校長は威圧的に優衣をみながら

「今日は、何の話し合いかね?」

わざとらしく聞いてくる。

(山頭から聞いているでしょうが!まったく!毎回毎回)

裏の顔ではマークが額を覆っているが、表の顔では、あくまで笑顔で

「文化祭についての話し合いです。校長先生」

と、裏の顔を、微塵も表に出さないところはさすがに大女優の娘である。

校長の横で神経質そうにメガネを上げた山頭教諭が、

「文化祭には、まだ早すぎないかね?何もこんなに早くしなくても…」

と、爬虫類の泣き声みたいな声でイヤミのように言っても

「そうですね」

笑顔で答える。そして

「しかし、今年の文化祭は、今までよりも盛り上げて行きたいと。校長先生の赴任初の文化祭になりますし。ですから、失敗するような事がありましたら、校長先生に申し訳ありませんから」

笑顔そのままで、やんわりした口調で言う。

優衣の言葉に気をよくした校長は

「素晴らしい心がけだね。木下生徒会長」

機嫌良く言い、山頭教諭を見て

「まったく、生徒とは、こうありたいものだね」
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