アイドルなんて、なりたくない<font color=
と言うと、怜は、ムスッとして

「だってさ…家に閉じ込められたんだぜ。恐い顔してさ」

「はあ?」

「ここじゃなんだから、中で話そうよ」

そう言って怜は、家を指差す。

「そうね。お祖父ちゃんタチにもきちんと話した方がいいもの」

そう言って中に入ろうとするが、怜に袖を捕まれ

「ところで、コイツ誰?」

洸太を指差して言う。

そこで初めて洸太がいた事に気付く。

「洸太、何してるの?今日は練習日じゃないでしょ?」

洸太を覗き込みながら聞く。

「…お前、今まで気付かなかったのかよ」

洸太が呆れているが、優衣はお構いなく

「洸太、この子は木下怜。前に話したでしょ?双子の弟がいるって」

と言う。

洸太は二人の顔を見合わせて

「聞いていたけど、二卵性なんだろ?何でこんなに…」

驚いた様子でいる。

「さあ?」

優衣は、そう言ってから怜を見て

「怜、コイツは松島洸太。同じクラスで、うちの門下生」

優衣が洸太を紹介すると

「ふぅん‥」

別にかわった様子は見せなかったが

「洸太はね、秋山レイナのファンなのよ」

優衣が、面白そうに言うと

「マジ?」

少し引いてしまった。
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