アイドルなんて、なりたくない<font color=
怜が声変わりをしたら、一切の仕事から手を引かせる事。

絵里子は、不満に思ったが、静には逆らえないので渋々だが条件を飲んだ。

それから、今まで怜は、秋山レイナとして、【天才子役】→天才女優として、日々を過ごしてきた。

当然、学業と修業が優先だが。


静は、絵里子達を見据えて

「怜は、これまで立派にやってきたではありませんか。女装してまで」

すると、今度は紫が

「これ以上、怜に何をさせる気です?」

しっかりと二人を見据える。

静と紫に睨まれると、さすがに背筋が凍ってしまう。

それでも

「《秋山レイナ》は、今が一番の絶頂期なんです」

絵里子は、声を振り絞る。

「それで?」

静の問い掛けに絵里子は、両手をグッと握り、唾をのみこんでから

「仕事のオファーもきています。レイナは消す事はできません!」

必死に訴えるが

「身から出たサビでしょう?」

静は、一刀両断に切り捨てる。さらに

「男の子を女の子として売り出したのが、そもそも間違いなのです」

紫が追い打ちをかける。

「私達は、芸能活動は反対していなかったはずです。人として間違っているから反対したのです」
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