アイドルなんて、なりたくない<font color=
そう言ってから、迷いながらも

「サイアク、《秋山レイナ》のカラクリがバレる可能性もあるな。レイナの追跡なんてやられたら」

そう答える。

「どうなるの?」

「叔母さんの会社の信用は丸潰れ。俺たちは詐欺師扱いになるかもしれない」

怜の答えに、優衣は顔を反らせてから

「…だったら、私がやるしか…」

そう言うと、怜は優衣の両肩を掴みながら

「さっきも言ったろ?嫌々やっても、レイナのファンの夢を壊すだけだって」

「だって」

「嫌々、やらせる位なら、やらせない」

怜は、キッパリと言い切った。そして

「少し考えればいいさ」

そう言ってから、麻衣の手を引き部屋を後にした。

【ボスン!】

力が抜けたように、ベットに倒れ込む優衣。

(わからないよ。どうしたらいいのか)

グッと涙を堪えた。
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