狼くんに振り回されすぎて

ギュッー


「ちょっと…大神くん?」


羨ましいくらいに長い腕が伸びてきて
私の体はすっぽりと彼に包まれた
こんな状況にも関わらず
また今日もいい香りがする、だなんて
思ってしまう私はとことん馬鹿かもしれない


「…っつー事だから
先輩から俺を奪うなんて無理だから」


「なっ…なによ、こんな可愛くないブス
いつきが恥ずかしい思いするだけだよ!?」


え、なんか私いますっごい
ディスられてるよね?
いやまぁ可愛くはないけどさ?
ちょっとはオブラートに包もうよ


「先輩は可愛いよ。性格ブスなお前なんかより」


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