狼くんに振り回されすぎて
─数分後
「つーかお化け屋敷微妙だったね
お化けなんにも出てこなかったし」
「うん、そうだね?」
大神くん、たぶん私たちのせいで
出てきづらかったんじゃない?
なんてもちろん言えず
「腹減ったー。先輩まだ時間大丈夫?」
「夏美がゆっくりしてきていいって
言ってたから、もう少しなら大丈夫かな」
「そか、ならなんか食いに行こ」
「うん、大神くんはなに食べたい?」
「んー3年のクラスが出してた
冷やし中華食べたい」
「じゃあそれ食べに行こっか」
部の誰かに見られたらまずいから
私達は普段、校内で手は繋がない
でもそんなのどうだっていい
こうやって隣に並んで居られるだけで
幸せだなあって感じるから