薔薇の香りと共に
プロローグ
『ユエ、お誕生日おめでとう。』
朝起きたてリビングへ行くと、テーブルにそう書かれたカードが置いてあった。
きっと、母からだ。
そう、今日は私の16歳の誕生日。
私は、この日が来るのが待ち遠しかった。
だって、今日…私はやっと父に会える。
そして、全てを知ることができるんだ。
それが、どんなに衝撃的なものかも知らずに………