薔薇の香りと共に
「…にしても。あの人何のために俺らを呼んだんだよ?」
「そうだね。ユエちゃんの態度に機嫌損ねて戻っちゃったし…」
「う…、す、すみません…」
「いいよ、別に。面白いもの見れたしね~!ユエちゃんは気にしないで」
クオンさんはこういうけど…、何か話があるからルドルフさんはここへ来たんだよね…。
「クラウスさん、何か知らないの?あの人がみんなを集めた訳とか」
ルアくんがクラウスさんに気怠そうに尋ねる。
「…方針について、かな。」
「方針…?」
目を伏せていた鏡夜さんがクラウスさんを横目で見据える。
「そう。ミッドフォードの新しい方針について…、さっき、ユエに吹き込もうとしてたことはそれだよ。
…君らにも、関係のあることだ」
「俺らにも?」
「何なの、その新しい方針って」
眉を寄せるアヤトくんとルアくん。