薔薇の香りと共に
「…一度話されはしたんだけど、僕もまだ納得がいかなくてね。」
「それで、さっきアイツが話そうとしたのを止めたわけ?」
「それもあるけど、あれはユエにとっては、あまりにも過酷なものだから…」
それじゃあ……やっぱり私のことをおもってくれて………?
「…今それを逃れたって、いずれ彼の口から告げられることに変わりはないはずなんだけどね」
そっか……いずれは……
「あのさ、それって過酷なのはユエちゃんだけ?」
すうだ、みんなはどうなんだろう…
「…そうだね。君達の中にも納得いかない子はいるだろうね」
「…けど、それに従うしかないってことか」
「ミッドフォードの者である以上、肉親でも彼に従う他ないということだな」
皆にだって……つらいくない ということはないのだと思う……
ルドルフさんは、いったい何をしたいのだろう………?