鉄の女には深い愛情を
自宅に着くと、家の前でママと綾ちゃんが話し込んでいた。


「テンちゃん、学校で健夫と会えたみたいね!良かった〜!!あっ!今日は我が家で、何日か過ぎちゃったけどテンちゃんのバースデー&健夫おかえりなさいパーティーやるから家族皆で来てね!」


恒例の酒盛りですか!
どうぞ、うちの両親貸し出しますので
4人でやっていただけないでしょうか?


「あらあら相変わらず仲いいわねぇ、天と健夫くんは!手なんか繋いじゃって!
私たちが親戚になるのも遠い未来じゃなさそうねっ!綾ちゃん(笑)」


ちょっと、ママ!これのどこが手を繋いでるの?
ちゃんとその目ん玉かっぽじって見てみなよ!これは掴まれてるっていうの!


「僕も早くお母さんと呼べるように頑張りますね‼︎由里子さん(うちのママ)」


チッ!猫かぶりやがってこのスカし野郎が!!


「こんなカッコイイ子が息子になるなんて夢のようだわ〜
いいのよ、今まで通り由里子さんでぇ〜!」


騙されてるよ〜ママァ〜!!


「私も早くかわいいテンちゃんのママになりたいわぁ!!舞ちゃん(明夫くんのお嫁さん)もかわいいけど
テンちゃんはこぉ〜んなちっちゃい頃から知ってるんだもの。
その頃からテンちゃんは健夫の所にきてくれるって確信してたのよぉ〜」



綾ちゃん、展開早すぎて私ついていけません!そんな確信しないで〜



「由里子さん、天と積もる話もあるんでパーティーの時間まで、天を僕の部屋に連れて行ってもいいですか?」


えっ?


「もちろん!煮るなり焼くなり好きにしちゃってぇ〜」


ママ、私を売ったな…


「ではお借りします」


と言って、私は健夫の部屋に連行された
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