ありがとう
ほんとの気持ち
絢音ちゃんにそんなことを言われてから
海星を避けるようになってた。

自分の気持ちに素直になろうと
海星に近寄ろうとすると

絢音ちゃんの言葉が頭をよぎる。

結局近づけず終わった。

放課後、部活に行こうとしたら
手首を誰かに掴まれた。
振り返ると海星だった。

「俺の事、避けてる? 何かした?」と何も海星は悪くないのただ…

「ち…ちが…」言いかけた途端後ろから絢音ちゃんが来た。

二人が通りすぎるときアタシの耳元で
「近寄んなよバーカ」と絢音ちゃんが言った。

その二人の後ろ姿をただ眺めることしか出来なかった。
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