MY☆HERO



「お前を引き取ったせいで俺は一時期大変だったときあったよな?」


真司さんが私に言ってきた。


確かに、私がここに来た時は今よりかは余裕はなかったけど、貧乏ってほどでもなかった気がするけど・・・。


「それは誰のせいだと思う?」



真司さんが私に問いかけてくる。


『お前の引き取ったせい』って言ってる時点で絶対、私のせいじゃん。


「わ、私のせい・・・・です」



真司さんはその言葉を待っていたかのようにすぐに口を開ける。


「そうだね」


・・・・?


真司さんは一体何が言いたのだろうか。


「わ、私はどうすれば・・・?」



絶対、私に何かしてほしいからこういうことを言うんでしょう?




「もう、いいっすか?」


急に待っていた男の一人が声をかけてきた。


「ああ」


真司さんがそう答えると男たちは立ち上がった。


何が始まるのだろう?


すると、真司さんは私を指さし、


「お前は、そこでジッとしとけばいいだけだからな」



え?一体、何が始まるの?


私は何もわからずに動かずにいた。



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