MY☆HERO
「なに?俺に助けてほしいの?」
真司さんは口元を緩ませて聞いてくる。
「たすっ、けて・・・」
「助けるわけねーじゃん。もう、金もらったし」
・・・・・・・え?
お金・・・?私・・・・真司さんに売られたの?
真司さんが最低なやつとは知っていたけどここまでとは思ってなかった。
真司さんにも助けてもらえない。
もう、私には助けてくれる人なんていない。
「というわけで、もういい?」
男の一人が私の制服のボタンを開けていく。
「いやっ、やだっ、」
無駄なことだとわかっているけど、抵抗をやめない。
怖い、怖い、怖い。
「い、いやぁぁっ!!!!!!!」
私は精一杯の力で男の手をはじいて、リビングを飛び出した。
そして、靴も履かずに外に出ようとしたとき真司さんの声が聞こえた。
「捕まえたら、好きにしていい」
・・・・・・こんなの、捕まったら何されるかわからないじゃない!!
私は後ろから追いかけてくる男たちに捕まらないために必死で走った。
私は・・・・・・逃げるしかできない。