MY☆HERO
私は小さく「うん」と返事をし私の机で弁当を広げ始めた。
「あれ、伊織なんか今日弁当少なくない?」
あれ、そうかな?あ、私含めて4人分作ったから時間がなかったのかな。
「そうかな?」
二人でしょうもないことばかり話して弁当を食べていった。
そのときに、なんだか外が騒がしいのに気がついた。
「なんかうるさいね」
「本当だ。ちょっと見てみる!!」
希穂が興味津々に廊下に飛び出して外を眺めてる。
すると、勢いよく希穂が戻ってきた。
「伊織!!大変!!!金曜日に話してたでしょ?!不良の話!!その人達がいる!!!やばい!!ちょっと行こう!!」
希穂の言葉を聞いたクラスメートも「マジで?!」とか「やばい!!」とか言いながらクラスを飛び出した。
やっぱりそんなに有名でそんなにすごい人なの?
希穂に手をひかれて外に飛び出す。
うわぁ・・・・すごい人だかり。ほとんどが女子だけど・・・。
「あ、いた!!見えたよ!!!」
希穂が興奮してるよ・・・。まあ、髪の毛が派手だからすぐわかる。
あれ、でもここで私と知り合いってことがバレたらやばいんじゃない・・・?いろいろと。
「ごめん、希穂トイレに行ってくる・・・」
「?うん」
そう言って来た道を引き返した。
よかった、あの場所から逃げれて。