MY☆HERO
「あ、そうだ!!ねぇ、伊織は知ってる??」
希穂が何かを思い出したかのように言ってきた。
「何を?」
「私らと同じ学年のにふりょーくんたち。伊織は知らないかー。情報疎いもんね」
なっ、失礼な!!
でも、否定はできない。
確かに私は噂とか何も知らない。
不良くんたち?私らの学校に不良なんていたっけなー??調子乗ってる人たちは何人かいるけど。
「まあ、学校来てないから知らないか。私も顔、見たことないしね」
「噂じゃイケメンらしいよ!!」
うわー、なんというか、イケメンって・・・・。
希穂が興奮気味に話しかけてくる。
「希穂は見たいの?好きなの?」
「顔とか見たことないからわからないなー。見てみたいよ!!あわよくば仲良くなりたい!!とか無理なんだけどねー」
希穂があきらめたような顔で言ってくる。
つまり、私たちには遠い存在ってこと??
同じ学校にいるのに・・・。
「なんかさ、一緒に住んでるらしいんだよねー」
「なにそれ、仲良しじゃん」
同居??マジ、仲良しじゃん。どういう関係よ。
ていうか、希穂知りすぎでしょ。
それなら、顔見ててもおかしくないよ。
まあ、私には関係ないけどね。
会わないし、会おうともしないしね。
特に興味もない。