呪いの着メロ
 家に帰るなり、自分の部屋のベッドにダイブする俺。

結局、今日も図書室での収穫はこれといってなかった。

 いや、三嶋の話が本当なら一応、収穫なのだろうが、『呪いの着メロ』=『呪いの歌』って確証がまだないからな。

 しかし、三嶋はなんであそこまで詳しかったんだろうな。

 しかも、あの話に出てくる本好きの女の子って、まるで・・・・・・


 ~~~♪~~~♪


 突然鳴った俺の着メロにまたビビる。最近、俺、臆病になったな。まだ午前零時って時間じゃないから例の『呪いの着メロ』じゃないな、確実に。

(誰だ? ん? 見たことない番号?)

 とりあえず出てみるか。間違い電話ってこともあるだろう。

 だが、意外にも知っている相手だった。しかも、これまた意外な相手だった。

『・・・・・・もしもし、今から会える?』

「えっと、霧谷?」

『そう』

「なんで俺の番号知ってるわけ?」

『笹川くんから教えてもらった』

 康介。あいつには個人情報保護法というものを教えてやらないといけないらしい。まぁ、霧谷だからいいか。

「いいぜ、あぁ、待ち合わせ場所は学校でいいか?」

『いい』

 あいつから何か言い出すなんて。珍しいな。

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