呪いの着メロ
黙っていると寒さに負けそうなので、図書室での三嶋の話を霧谷にもしようかと思ったが、止めた。あの話に出てくる女の子が霧谷とダブるからだ。
だから、また少し遠回しに霧谷に尋ねてみる。
「なぁ、つかぬ事を訊くけど・・・・・・」
「なに?」
「お前の両親、音楽家ってことはない?」
その瞬間、霧谷の眉が怪訝そうに動いた・・・・・・ように見えた気がした。
「なんで?」
「いや、なんとなく。違うんならいいや。忘れてくれ」
何か一方的に恥をかいた気分だ。相当、あの話に影響されているな。
忘れよう。
そうこうしているうちに、俺たちは目的の図書室に辿り着いた。
戸を開くと。三嶋がいる・・・・・・かと思えばいなかった。
「呼び出しといていないじゃないか」
「お手洗い、行ってるのかも」
お人好しだな、霧谷は。俺だったら呼び出しといていないこの状況なら間違いなく憤慨している。
「帰ったんじゃないのか?」
「それはない。鞄があそこに」
霧谷が長机の上を指す。そこには確かに学校指定の鞄が一つ置かれている。しかも、マスコットやキーホルダーがジャラジャラつけてあるあれは、間違いなく三嶋のだ。
「じゃあ、三嶋はどこだ?」
俺がそう言った途端、突然、視界が暗闇に染まった。
だから、また少し遠回しに霧谷に尋ねてみる。
「なぁ、つかぬ事を訊くけど・・・・・・」
「なに?」
「お前の両親、音楽家ってことはない?」
その瞬間、霧谷の眉が怪訝そうに動いた・・・・・・ように見えた気がした。
「なんで?」
「いや、なんとなく。違うんならいいや。忘れてくれ」
何か一方的に恥をかいた気分だ。相当、あの話に影響されているな。
忘れよう。
そうこうしているうちに、俺たちは目的の図書室に辿り着いた。
戸を開くと。三嶋がいる・・・・・・かと思えばいなかった。
「呼び出しといていないじゃないか」
「お手洗い、行ってるのかも」
お人好しだな、霧谷は。俺だったら呼び出しといていないこの状況なら間違いなく憤慨している。
「帰ったんじゃないのか?」
「それはない。鞄があそこに」
霧谷が長机の上を指す。そこには確かに学校指定の鞄が一つ置かれている。しかも、マスコットやキーホルダーがジャラジャラつけてあるあれは、間違いなく三嶋のだ。
「じゃあ、三嶋はどこだ?」
俺がそう言った途端、突然、視界が暗闇に染まった。