smile~キミの笑顔~
「今、お茶淹れるから適当に寛いでて」
そう言って琴音はキッチンへ行く。
通された畳の部屋は多分琴音の部屋で
クローゼット…折りたたみ式のテーブル……学校の荷物……本棚…
そして綺麗に畳まれた布団…
琴音の部屋には必要な物しか無くて
なんというか……無駄がない。
ごちゃごちゃしてないシンプルで
琴音らしい部屋だ。
お茶煎れてくれるって言ってたよね?
「琴音ー
テーブル出しとくー?」
扉からキッチンを覗きながら問う。
ちょうど琴音はお茶っぱを棚から取り出しているところだった。
「あーうん
お願い」
ということで折りたたみ式のテーブルを出して
なぜか正座して私は琴音を待つ。
なんで正座してるんだろ…って疑問を抱きつつも
正座をやめなかった。
なんか…
自分が悪いことをしたとしか思えなかったからだ。
なんとなく…だけど…
さっきの美咲のごめんねって言葉が
頭から離れなかったのも…あるかもしれない。