あなたの傍で~1位の彼女と2位の俺…番外編~
蓮の火種が落ちた後、すぐに私の火種も落ちた。
「あぁ……俺の負けだな……。」
そう言って蓮が徐に立ち上がると、
私の両手をソッと掴んで立ち上がらせる。
「奈々さんの手…冷たくなってる。もしかして寒かった?」
「さっきまでは楽しかったから大丈夫だったよ。
でも…終わってみると…やっぱり寒いね。」
そう言った私の肩に、蓮が着ていたジャケットを掛けてくれた。
蓮の優しさに…また……
抑え込もうとしていた想いが溢れ出す。
もうダメ…だ…。
自分の気持ちを抑え込むことなんて…出来そうにない…。