あなたの傍で~1位の彼女と2位の俺…番外編~
見た目からは想像出来ないほどの、蓮の逞しい胸に抱きつきながら、
何も言わない蓮に…
私はもう一度、小さな声で言った。
「お願い……抱いて……。」
そして抱きつく腕に更に力を込めた。
でも…蓮は両腕を下にだらんと伸ばしたまま…抱き締めることすらしてくれない。
「奈々さん……。」
やっと言葉を発した蓮に…私は恐る恐る顔を上げると、
酷く悲しそうな顔をしていた。