あなたの傍で~1位の彼女と2位の俺…番外編~
部屋の中が段々と明るくなってきた。
「もう夜が明けるかな…。」
サイドテーブルの上の時計を確認すると、午前6時を回ろうとしていた。
私は身体をベッドから起こし、リビングへと向かうと、携帯を手に持ち、蓮の眠る寝室に戻ってきた。
「少しの思い出を貰うくらい…許してね…。」
パシャッッ
こっそり…蓮の寝顔を携帯のカメラにおさめ、その画面の中の蓮にそっと触れる。
もう…ここを出たら…
このマンションを出たら…
蓮のこと…忘れる努力をしよう…。